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Channel: ドラゴンの抽斗 ブラック企業アナリスト新田龍が語る「はたらく」「しごと」「よのなか」
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年末のご挨拶

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当社の年末休暇は26日夕方から29日までで終了し、30日から
通常営業中である。 どうだ!超絶ブラック企業だろう!!


本年の新語流行語大賞トップテンに入るくらい注目された
「ブラック企業」。

私も、個別ブラック企業の悪事を暴く一方で、各地の行政・
自治体・企業さん、商工会議所さん、そして労働組合さん
などから

「ブラック企業からの被害に巻き込まれないために」
とか、
「自社をブラック企業にしないための心得」

といったテーマで講演、研修依頼を多々頂き、関心の高さを
実感した1年であった。

しかし、まだまだブラック企業問題は
誤解が多くまかり通っている。


労働時間が長ければ即ブラックなのか?
離職率が高ければ、低賃金なら、イコールブラックなのか?
そうではあるまい。

何度も言うが、ブラック企業という言葉の存在自体が
ブラック企業問題の解決を遠ざけている。

存在しているのは「ブラック企業」ではなく、
「残業代未払い企業」であり、
「不当解雇企業」であり、
「採用広告虚偽記載企業」なのだ。

このように個別具体的な問題を採り上げ、解決のために論じて
いかねばならない。

一方で、私のようにブラック企業勤務を愉しんでいた人間もいる。
そんなこと想像もつかない人にとっては、「学園祭」をイメージ
して頂くとよかろう。

たとえ準備が徹夜になろうとも、皆で一体となって取り組んだ
昂揚感、当日盛況だったときの達成感、無事終了して打上げ
をするときの盛り上がり…など、辛さよりも愉しみを感じること
のほうが多かったはずだ。

世間がブラック企業と揶揄しようとも、自らの価値観に
合致した組織での勤務は、毎日が学園祭みたいなものだ。

そこには決して「やらされ感」は存在しない。
全員が同じ目標に向けて力を尽くし、段階的に目標が達成でき、
やりがいを感じられることになる。

結局は自身の価値観、そして何にモチベートされるかの
違いだけだ。

これからも引き続き、悪徳ブラック企業を血祭りにあげつつ、
ブラック企業問題を本質から論じ、
働き甲斐を感じられる社会、
地道に働く人が報われる社会
を実現すべく奔走していく
のだ。        


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