「一歩足を踏み入れると出られない」
「方位磁針が機能しない」…
など、青木ヶ原樹海には多くのブラックな噂が語られる。
私自身、普段から
「二次情報を鵜呑みにして思考停止になるな!」
と吠えているだけに、ここは実際に検証しないといけない。
ということで富士山麓に赴いてきた。
結論:その多くは都市伝説である。
検証(1)樹海に一歩足を踏み入れると出られない
⇒遊歩道があり、気軽に散策できる。
ご覧の通り美しい原生林で、実に癒される空間であった。
地元の方は付近で山菜やキノコを採るなどして愉しまれて
いるようだ。
ただし遊歩道から離れてしまうと、似たような景色ばかりで
迷いやすくなる。しかしこれは樹海に限らず、深い森なら
どこでも同じことである。
検証(2)方位磁針が機能しない
⇒普通に使える。
確かに磁鉄鉱が含まれた玄武岩で覆われた土地だが、
「地面に方位磁針を近づけると、若干ブレる」程度。
直立して胸の位置で使う分には何の影響もない。
また太陽の位置も確認できるので、方位が分からなくなる
ことはない。
ちなみに携帯内蔵のコンパスはGPSを用いているため、
こちらも問題なく使える。
検証(3)自殺の名所である
⇒地元自治体、ボランティアの方々の活動などにより、
事前に発見・保護される人が多い。
一方で、年に一度の「樹海一斉捜索」をメディアが報道するため、
名所イメージが定着してしまうという危惧が地元にはあるようだ。
「メディア報道によってネガティブイメージが定着する」といえば、
「TheサンデーNEXT」でスパルタ研修の一部ハードな場面が
放送され、一挙にブラックイメージがついた「餃子の王将」に
似ている…
ということでみんな、それらしい情報を鵜呑みにする思考停止は
やめて、確認するクセをつけよう!
早朝の富士山は美しかった。
千円札と五千円札の裏の富士山と同じ場所から。