顧問契約の急な解除通知、そして創業者追い出しへ…
2012年6月、尾関氏は椿本氏と会って、本件(突如の顧問料未払い)
について問い質した。
すると椿本氏から驚きの返答があったのである。
「運営が厳しい状況なので、尾関さんとの顧問契約を終了して
ご自身でジムを運営していって下さい。 貸しているお金の
返済残金については返して頂かなくていいです」
ここで椿本氏が「貸しているお金」といっているのは、顧問契約を
取り交わした当初に、SI社から尾関氏に対して支払われた
「顧問料の前渡金・300万円」のことである。
これは契約当初、まだ店舗数も少ないために顧問料も少なくなる
であろうことを見越して、椿本氏の発案によって渡されたものだ。
しかし、これも詐欺師が使う常套手段で、困っていないのに
あえて借金契約させ、1日でも返済が滞ったら、契約違反
だとか背信行為だとかという言いがかりをつけるためのもの
だという。
ちなみに尾関氏はそれまでのビジネスの成功と貯金によって
生活に支障ない程度の収入があったが、椿本氏の好意として
受領していたものである。
その際、顧問解消の条件としてお金の返済残金について言及
している以上、本来ならそれ以前に尾関氏がラスカに対して
出資した資本金に触れるのが共同事業者としての責務である
はずだ。
しかし椿本氏は、その場で資本金について一切触れなかった。
これは、当初から資本金詐取の意思があったことの確固たる
証ともいえよう。
ちなみに、商標移転の手続が完了したのが6月20日頃であり、
この日以降尾関氏は契約上完全に反論できない立場となる。
言い換えれば、この日を待って待っての最後の行動に出た
といえる。
同月末、さらに追い打ちをかけるようにSI社より
「売上計算方法変更に伴い、尾関氏の顧問料に過払金が
発生している」
とのことで、「顧問料の精算方法についての御精算書」が
届いた。しかし、この過払金についての解釈は契約を脱した
相手方の一方的かつ勝手な見解であり、顧問料詐取行為
といえるものだ。
その件について、尾関氏の担当税理士よりSI社の取締役
である中岡尚志氏に対して問い合わせしたところ、椿本氏
からは不可解なメールが返ってきた。 いわく、
「尾関氏が直接連絡せず、担当税理士が連絡してきたこと」
を取り上げ、それを
「信頼関係の破壊を決定的にする行為と僕は感じています」
などとしたうえ、
「今月(6月)末で顧問を降りていただく方向で、当社の方で
事務手続を進めます」
と、一方的に本件顧問契約を解消することを伝えてきたのだ。
尾関氏の税理士の行為を「信頼関係破錠」とし、自分に都合の
よい解釈することで、「SI社としては不本意ながら顧問契約解除
となってしまった」という流れを意図的に作っているといえよう。
~つづく~