「弁護士」という職業について、どんなイメージを思い浮かべる
だろうか。
高学歴で高収入のエリート――という印象は根強い。
実際、「合コンしたい憧れの職業TOP10」(2014年「R25」調べ)
では5位、「女子が食いついちゃうのは? 合コンにきたら
『ちょっとテンションが上がる男性の職業10』」(14年「マイナビ
ウーマン」調べ)では2位、また「子どもになってほしい職業
ランキング」(07年「gooランキング」調べ)では3位、「今からでも
なれるとしたらなってみたい職業ランキング」(06年「goo
ランキング」調べ)では3位と、常に医師と並んで人気の職業
であることがうかがえる。
また、収入も確かに高い印象を受ける。
日本弁護士連合会(日弁連)が10年に一度実施している
「弁護士業務の経済的基盤に関する実態調査」によると、
10年度の弁護士収入・所得の平均(全体の総合計金額を
有効回答数で割った値)は3264万円に上る。
一般サラリーマンの平均年収が413万円(14年度)であること
を考えると、約8倍にもなるリッチな職業のようだ。
しかし昨今、その様子が明らかに変わってきている。
きっかけは、06年からスタートした「新司法試験」である。
これまでのように誰でも受けられるわけではなくなり、
法科大学院(ロースクール)修了が受験の前提条件となった。
合格者も急増した結果、若手弁護士が就職先探しに苦労する
事態となっているのだ。
内容が異なるため一概に比較することはできないが、
旧司法試験の合格率は昭和40年代以降、ほぼ1~3%台
という難関であったことと比べると、新司法試験の平均合格率
は約30%。合格者数でみても、旧試験ではほぼ3ケタだった
ものが、新試験では毎年のように2000人を超えている。
14年4月1日時点で弁護士総数は3万5109人だが、00年の
1万7126人から倍になっており、急激な勢いで増えているのだ。
(つづく)
年収百万円台…食えない弁護士急増
借金&高額費用かけ超難関試験合格も仕事なし
http://biz-journal.jp/2015/05/post_10077.html