庵野監督
「今のアニメ制作のシステムはかろうじて持っている状態であり、
その崩壊は時間の問題」
日本を代表するアニメ監督の一人である庵野英明氏の発言が
話題になった本日だが、「日本アニメーター・演出協会」が発表
した「アニメーション制作者実態調査」を読めば、アニメ制作業界
のブラックな内情がよく分かるぞ。
「アニメーション制作者実態調査」
http://bit.ly/1QStCts
アニメーターのうち「直接雇用の労働者」(正社員、契約社員、
アルバイトの合計)が39.3%であるのに対して、「事業主」(自営、
フリーランスの合計)は52.6%。
月平均労働が260時間というのはもう違法レベルなんだけど、
彼らは労働者ではなく「業務委託」という扱いだから、労基法
適用外というブラックぶりだ。
ちなみに、アニメーターの平均年収は332万円。
貧困を煽りたいメディアは「アニメ若手制作者 平均年収110万円」
という数字をよく出すけど、これはあくまで若手が携わることが
多い「動画制作担当」の部分だけだから、ソースをよく読もうね。
ただそんな状況でも、
「働ける限り、アニメーション制作者として仕事を続けたい」
と回答している人はなんと61.7%。
他の業界でも言えることだけど、思い入れを持って取り組んで
いる人たちのやりがいや使命感に依存する体質のままでは
続かないことを危惧している。