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Channel: ドラゴンの抽斗 ブラック企業アナリスト新田龍が語る「はたらく」「しごと」「よのなか」
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ブラック企業しか行き所のない、お前の努力不足を恨めよ(2)

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「ブラックなら入らなければいい」   

ブラック企業問題は当事者であるブラック企業のみならず、

「労働環境が悪いまま、取り締まられずに放置されている」

といった要因や、

「ユーザーが払ったお金に見合わない、高いサービス
 レベルを要求することでブラック化してしまっている」


といった要因も存在する。

ブラック企業を語るならば、ぜひそんな周辺要素にも注目して
おきたいものである。   

さて今回は「受験者や従業員の問題」に着目したい。

その中では「ブラックなら辞めればいい」という話題は以前コラム
「入った会社がブラック企業だった… 
 泣き寝入りしない「1プラス9」の対処法」

で書いているので、今回は「ブラックなら入らなければいい」
という切り口からお話していこう。   

ここ数年、大学新卒生のうち民間企業への就職希望者は
大体42万人程度で推移
している。   

これに対して、「就職人気企業ランキング」、「ホワイト企業
ランキング」、「優良企業ランキング」
などに名前を連ねる
上位200社の平均的な採用総人数は約2万人程度と推定
される。

さらにこの枠に対し、東大・京大(0.6万人)、その他旧帝大
(1.5万人)、早慶(1.8万人)、一橋・東工大・東京外語
(0.5万人)の学生が殺到
してくる。   

このように、上位企業への就活とはすなわち、
「2万人分のイスを4.4万人で争うイス取りゲーム」
のようなもの
だ。すでに学歴という時点で、それ以外の
38万人はスタート時点で差がついているといえる。

この構造は、「従業員規模別の求人倍率」で見ても一目瞭然だ。
「社員数5000人以上の大企業」の大卒求人倍率は0.55倍、
すなわち100人の就活生に対して55人分の求人しかないが、
「社員数300人未満の中小企業」だと4.52倍。100人に対し、
452件もの求人が応募を待っている計算になる。

(つづく)


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