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Channel: ドラゴンの抽斗 ブラック企業アナリスト新田龍が語る「はたらく」「しごと」「よのなか」
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育児できる男は仕事もできる!

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育児と仕事の両立は可能だ。
というより、むしろ
「育児できる男は仕事もできる人が多い」
というのが、厚労省「イクメンプロジェクト」でイクメンのパパ友と
ご一緒して感じる率直な印象である。

育児経験を持つことで、「仕事にいい形で反映するポイント」
があるのだ。具体的には次のとおり。

(1)対人コミュニケーションのトレーニングになる
子育ては部下育てと共通点が多い。
「相手の話をしっかり聴く」、「自らは手を出さずに見守る」、
さらには「褒めて育てる」、兄弟がいたら片方を叱るときは必ず
「1人にして叱る」など、会社組織内でのコミュニケーションや
マネジメントにも活かせる場面によく直面する。
子供は反応があからさまなので、知らないうちにトレーニング
できることになるのだ。
実際、人材育成の評価がいつも低かった人が、育休明けから
マネジメントが変化し、部下が成長することで本人も早く帰れる
ようになり、結果的に評価も上がった
、などという事例もある。

(2)効率的に仕事ができるようになる
保育所のお迎え時間が決まっている場合や短時間勤務なら、
どうしても残業ナシで帰らねばならない。
「時間がない」という制約条件の中でいかに効率的に
成果を出すか、日々試される
ことになる。
必然的にダラダラする余裕はなくなり、常に集中しなければ
ならない。イメージとしては
「台風が来るから早く帰れ。
 でも今日の分の仕事は終わらせておけ」
という状況が毎日続くようなものだ。
ただ、やってみれば意外と時間は捻出でき、
いかに普段の仕事にムダが多いか、「残業が当たり前文化」
に毒されているかに気づく
だろう。

(3)本当の意味で「チームワーク」が求められる

育児も仕事も同じで、ひとりで抱え込んでいてはできない。
周囲の理解と協力が必要だし、そのためには
「今日は16時に帰るので決済はそれまでに、メール対応は
 その後でもできる」
などと情報共有し、起こりうるリスク要因は先に伝えておかねば
ならない。
また、自分から積極的に周囲に関わり、「困ったときは
お互い様」というマインドで接すれば、ママ友から
「お迎えが遅くなるときはみといてあげるよ」と言ってもらえる
など、思ったよりも周囲が味方になり、助けてくれることも多い。

ただ当然ながら、育児が免罪符になるわけではなく、
自分自身が組織内で価値を発揮していることが大前提だ。
ワーク・ライフ・バランスは「勝ち取るもの」であり、
残念ながら待っているだけで受けられるものではない。


「イクメン」とか「男が育休」とかいうと、「出世競争から降りるヤツ」
みたいに捉えられてしまう向きがあるが、そんなことはない。

むしろ私の周囲のイクメンたちは、時間がない中で成果を
出せ、リスク管理ができ、コミュニケーション力に秀でた
「デキる人」ばかりだ。
育児機会を持てる人は、ぜひ有効に
活かしてほしいと願っている。

写真は先日厚労省にイクメン代表の一人として呼ばれ、
田村大臣、とかしき政務官と懇談したときのもの。
引き続きこちらの切り口からも、働きやすい社会を実現すべく
献策していく。



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