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Channel: ドラゴンの抽斗 ブラック企業アナリスト新田龍が語る「はたらく」「しごと」「よのなか」
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ブラック企業アナリストからの就職活動アドバイス

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本日3月1日より、経団連に加盟する大企業の会社説明会など
採用活動が解禁となり、2017年卒大学生の就職活動が本格的に
始まった。

これまで多くの業界、会社の内情を見聞きしてきた知見と、
不本意ながら転職していく数万人のビジネスパーソンへの
面談経験を基に、ごく現実的な就活アドバイスをさせて頂こうか。


(1)「選考通過率」について


上位校に所属する就活生300人の平均データ(求人倍率1.62倍
だった2010年卒のときのもの)によると、

・エントリー~1次選考までの通過率 ⇒49.8%
・1次~最終手前までの選考通過率  ⇒22.6%
・最終選考通過率             ⇒54.8%


ぜんぶを平均すると・・・

「50社エントリーして、2~3社の内定」

となる。

この数字を目安に、逆算して行動すべし。


(2)逆算による活動スケジュール

6月末に内定を得る

6月中旬時点で、最終面接に入っている会社が2社以上必要

平均的な選考通過率から、6月上旬時点で10社以上の1次面接
をクリアしておく必要あり

そのためには、4月時点で30社に書類提出しておく必要あり

そのためには、3月時点で50社にエントリーしておく必要あり

それまでに、自己分析と企業研究、職種研究を終わらせて
おかねばならない


(3)「大量採用企業」には要注意


「新卒採用人数ランキング上位企業」、もしくは
「採用予定数が正社員数の20%を超える企業」は要注意。

何らかの理由で離職率が高く、それを見越して大量採用して
いる可能性が高い。

また入社後、相対的に上司や先輩が少なく、充分なフォローが
期待できないことも。


(4)「若さがウリ」の会社にも要注意

「設立5年未満」「社員平均年齢が20代」「ウリが『若くして活躍』
『アットホームな雰囲気』…など、商材やサービスと無関係」な
会社は要注意。

組織が未整備で、マネジメントが未熟、差別化要素がない会社
かもしれない。

また採用されたあと、社内でも育成に割けるリソースも少なく、
使い潰される可能性もあるだろう。


(5)いわゆる「ホワイト企業」にも落とし穴が


「設立50年以上」「低離職率」「成熟産業なのに好待遇」
といった、一見問題ないように見える会社も、価値観によっては
フィットしないことがあるので要注意。

ビジネスモデルが陳腐化し、既に競争力がないのに、高度成長期
に定めた待遇を維持せねばならない宿命を負っているかも。

「ぶら下がり社員」が多くて「上が詰まっている」「変化がない」
感じる人も一定割合存在する。


(6)「労働集約型産業」には要注意

「労働集約型産業」=飲食、流通、小売、人材などのサービス業
は要注意。

人件費割合が高いのに利益率が低いビジネス構造のため、
必然的に過重労働&低賃金になりがち。

BtoCは身近でイメージもわきやすいが、総需要も購買力も低下
していく国にいることを忘れてはいけない。


(7)「アッサリ受かる会社」はブラックかも…

なぜかアッサリ受かってしまう会社(面接回数が少ない、面接時間
が短い、面接中雑談ばかり、面接通過したが何が評価されたのか
分らない…)はブラック企業の可能性
が高い。

本来厳選すべき選考で何も判断していない
=頭数さえ揃えば誰でもいい


という「使い潰し前提」だから。


(8)大手有名一流企業を目指すことについて

就職人気ランキングに載る大手一流企業200社の採用総人数は
例年約2万人程度。

この枠に、東大・京大(0.6万人)、旧帝大(1.5万人)、早慶(1.8万人)
の学生が殺到する。

大手を目指す=2万人分のイスを上位校4万人で争う
          イス取りゲームに参加する

ということだ。

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