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Channel: ドラゴンの抽斗 ブラック企業アナリスト新田龍が語る「はたらく」「しごと」「よのなか」
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2015年はブラック企業の「終わりの始まり」の年となる

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2014年に特徴的だったのは、これまで低価格路線で他社を圧倒し
「デフレの勝ち組」と言われていた「マクドナルド」「すき家」「和民」
各社が赤字経営に陥った
こと。

日本マクドナルドHDの14年12月期連結決算予想は、売上高が
2,210億円で前期比15%減。
ほんの3期前は売上高が3,000億円を超えていたことを考えると、
大きな下落である。

最終損益も170億円の赤字見込。食材仕入先の中国食品会社の
賞味期限切れ鶏肉使用問題でイメージが悪化し、既存店売上も
2ケタ減少に歯止めがかからない状態だ。

ゼンショーHDの15年3月期連結は、売上高が157億円減の
5,092億円。「13億円の赤字」と見込んでいた最終赤字は
75億円まで拡大。

14年10月から深夜のワンオペ勤務を止め、対応できない店は
深夜営業を休止したため、売上減と費用増のダブルパンチに
見舞われた形だ。ただ、深刻な客離れは起きていない様子。

ワタミの15年3月期連結は、売上高が前期比5%減の1,540億円、
最終損益は30億円の赤字に転落する見通し。

国内店舗の9割を占める「和民」「わたみん家」の実質的な単価
引き上げが客離れを招いた。既存店売上もマイナス成長が続く。




先日の「ぼったくり居酒屋」閉店騒動もそうだが、ネット経由で
悪事が筒抜けになる時代だ。従業員に報いることなく、
私利私欲優先で違法放置のブラック企業はもはや生き残れ
なくなることは間違いない。


一方で、誠実なビジネスを全うしていれば応援される時代になる、
ともいえる。


引き続き、ブラックな所業は日々監視して世に問いつつ、
政策提言を含め「地道に努力する人がきちんと報われる社会」
にすべく活動を継続していく。

皆さまには引き続きお力をお借りしていく場面もあろうかと
考えるが、何卒宜しくお願い致したい。

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